ビタースイート

 

なんだか生々しい話を書くのもあれだけど、8月末くらいに仕事でのトラブルを抱えていた。

 

私は別名義で広告漫画やイラストのお仕事もやっているのだけど、そこで未払い問題が発生したのだ。

 

漫画制作では大体、

ネーム確認»修正»線画確認»修正»着色確認»納品というように、手戻りが少ないよう各工程で確認と修正を行うようにしている。

 

今回もそうしたうえで最後の納品まで辿り着き、先方にも「納品完了」と言って頂いたのだけど、なんとその数日後に丸ごと描き直してと言われたのだ。(つら)

 

無償で描き直していただけないのなら今後の継続はありません、と言われ、正直それまでにも色々と引っかかることもあったので丁重にお断りした。

まあもうこの制作分は払われなくてもいいか...と思った。(納得頂けてないのであれば自分にも非があるし仕方ないか、と)

 

しかし、なんということか、それまでに制作してまだ払われていなかった分(描き直しとなったのとは全く別の複数の案件分)が、丸ごと払われないという事態になってしまった。

額はおよそ約20万円くらいである。ひえ〜

 

支払日になっても払われない»催促などの連絡»無視される、みたいな事態に落ちいった。

 

いやもうほんとに悲しかったし、気が重かった。

 

それでどうしたかというと、フリーランス・トラブル110番に相談した。

 

フリーランス110番は、フリーランスで起きたトラブルについて、弁護士さんに無料で相談できるサービスである。すごいよねぇ、ありがたい...!

 

なにより、先方に「弁護士さんに相談させていただきます」と言えるのが強い。

一般的な費用を払っての本気の相談?とは違うけど、でも嘘じゃないしさ。

「こっちは泣き寝入りしませんぞ!」という本気度を伝えられるのが良い。

 

そして、当事者同士で話し合いが解決しなかった場合、仲裁にも入っていただけるようなのである(しかもこれも無料らしい)

単なる話し合いだからなにか法的な拘束力があるわけではないけど、弁護士さんがそれぞれの言い分を聞いて、折衷案を作る手助けをしてくれるらしい。

 

例えば私の場合、先方と電話などするのは嫌だった(シンプルに怖いし、記録忘れとかも怖いし、流されそうで怖いw)が、その場合はそれぞれの個別の場で話を聞いてくれる=私は先方と話す必要がないらしく、それもすごく心強かった。

 

なんかステマみたいになっちゃったけど、国の取り組みとしてこういったサポートがあるのは本当にありがたいなと気づいた。

この後ろ盾があったから、どうすればいいんだろう、、という不安がちょっと払拭されて、「まずこれを言って、それでもダメならこれをしよう」という道筋が見えたのがすごくよかった。

トラブルがなかったら気づかなかっただろうな、この安心感は。

 

今回は結局、「弁護士さんに相談します」という一言からサクサクっと進み、無事にお支払いいただけました。笑

あーよかったよかった!!なんだよもう!

 

 

それはそうとして、今回の出来事にはいろんな学びがあった。

 

最初のころからちょっとした違和感が積み重なってはいたんだよね。

なんか、ロボットと会話してるみたいというか..一言で言えばクリエイターを尊重してる感がなかった。

おだてて欲しいとかじゃなくて、お仕事を一緒にさせていただくときは、お互いに対等に、思いやりを持って仕事したい。

 

でもそんなのはビジネスの場で感情を持ち込みすぎなのかな、綺麗事かな、とか思って、尊重が感じられなくても淡々とやっていた。

 

そのせいで制作に愛情がこもってなかったように自分でも感じる。楽しさとかやりがいとかじゃなくてお金のために淡々と求められたことだけやろう、っていう気持ちになってた。枯れていた。

それが招いた事態だったのかもしれない。

とても反省している。

 

で、そのあと気持ちを切り替えて、ちゃんとやろう、愛情と責任を持てる仕事をしよう!と決意した。

そしたらそのあとちょうど未払い分を回収する分の仕事がドドドっときて、内容も私に広範囲を任せていただけるもので、先方の優しさ、仕事のやりがい楽しさ金銭面、どれをとっても自分の気持ちが上がるお仕事をさせていただけた。

(こういう時、「そういうふうにできている」をひしひしと実感する」

 

 

なんにせよ、今回学んだことは

・自分の直感を大事にしろ

・愛情をもてる仕事する、という覚悟を持て

である。

 

まあ実際のところ、全部が全部愛情を持てる仕事をできる人は稀だと思うから、それこそ綺麗事かもしれないけど、少なくとも心が枯れるようなお仕事からは早く離れるのが吉だ。離れれば新しい風が吹くのだから。